業績不振に陥りやすい企業④「公私混同」
※公私混同
いつもブログを読んで頂き、ありがとうございます。
本日は「業績不振に陥りやすい企業」の第4回目として「社長の公私混同」について書かせて頂きます。
業績不振の原因のひとつに、経営者の公私混同があります。
中小企業のほとんどが、社長が過半数の株主であることからオーナー社長だと思います。
なので、会社を自由にできます。
自由にできるからと、従業員にも明らかに分かるような公私混同をされると、従業員の働く志気を下げると思います。
社長が公私混同をしたからといって、従業員が面と向かって文句は言わないかもしれませんが、業務には色々な支障が出てくる筈です。
公私混同として何があるか上げてみますと、
1.プライベートの支払いを会社から出させる
2.会社のお金を持ち出しする(精算も返金もしない)
3.社用車を私用に使う
4.会社の備品を持って帰る(私物化)
5.就業時間中に、社長個人宅の掃除等プライベートの用事をさせる
等々
公私混同している社長は、公私混同していることで従業員に嫌われているということに気付いていないことが多いのではないだろうか?
「会社はワシの物じゃ!」と言って好き放題していると、誰もついてこなくなりますよ。
上記に掲げた5つの公私混同例で、1のプライベートの支払いを会社で出させることはよくあることです。
些細なことでしょうが、これが当たり前になってどんどんエスカレートしてくると、2の会社のお金を持ち出すようになります。
持ち出しても良いのですが、それが会社の経費として使われたのであれば領収証を出してもらえば精算できるのに、精算も返金もしてこなくなるのです。
これが続くとどうなると思いますか?
経理上は「仮払金」として支出したことにせざるを得ません。
領収証を提出して頂ければ、仮払金から経費に振替えられ仮払金の残高も減っていきます。
しかし、頻繁に持ち出しが続くと「仮払金」がドンドン増えていきます。
よく見かけるのは「仮払金」が数百万円~数千万円ということがあります。
こんな決算書を銀行に見せたら、今後の融資は恐らくないでしょう。
なぜなら「この仮払金は何ですか?」と聞かれ「社長の仮払金です。」というと
「では社長に返してもらえば融資の必要ないですね。」ということになるでしょう。
そんなルーズな経営者の会社に融資してもまた、持ち出しするだろうと思われても仕方ないでしょう。
銀行は、会社発展のために融資をしてくださるので、そんな後ろ向きな融資はできないというのではないでしょうか?
3の社用車を私用に使うことはよくあることですが、
私用分を毎月、ガソリン代や車の維持費を会社に支払うことで「公私混同」はしていないと主張できて宜しいかと思います。
しかし、法人の場合は税務署もそのあたりはあまり指摘されていないと思います。(詳しくは税理士先生にご確認ください。)
4の会社の備品を持ち帰ることもよくある話です。
5のプライベートな用事をさせるのは論外でお話になりません。
いずれにしても、「もし従業員が自分と同じ公私混同をやっても許せるか」を考えてみてください。
もし、許せないと思うのであれば、従業員も腹を立てていると思いましょう。
「ワシは経営者じゃ! ワシと従業員は違う」と言い張る場合は、更なる業績悪化を覚悟しておいた方がよいのではないでしょうか?
中小企業は、経営者の経営姿勢が会社の業績に即影響してくると思います。
本日は、これで失礼致します。
ご意見ご感想頂けると有り難いです。 ご質問もお受け致します。
0コメント