決算だから忙しい「なんで?」

※忙しい


本日は『決算だから忙しい「なんで?」』と題して書かせて頂きます。 


 よく「決算時期だから忙しい」と聞くことがあります。 


 営業担当や製造担当には、最後の追い込みにノルマを課せて忙しいこともあるかもしれません。 


 しかし、タイトルの「なんで?」というのは、経理担当についてのお話です。 


 経理のご指導をさせて頂く関係で、色々な会社の経理状況を見させて頂きますが、日々の経理処理がかなり遅れているというのが全体の印象です。


 記帳は税理士にお任せですから・・・「遅いのは税理士が悪い」というのは誤りだと思います。 


 税理士事務所も資料がなくては記帳が出来ません。  


 記帳をするための資料作成や書類整理が遅れれば、その分税理士事務所での記帳完了も当然遅くなります。 


 法人の確定申告期限は、決算日より2カ月以内です。 


 個人事業主は12月決算で3/15が期限です。  


両者ともに、申告期限まで間に合えばという意識からか、大体2~3カ月遅れが多いです。 


 その関係から、決算時期は早くしなければならないと、日常業務プラス急ぐので、「忙しい」と言われるのでしょう。 


 「何が悪いの?」と言われれば、何も悪くはありません。 


 ただ、企業の状況を把握する意味では、良いことではないでしょう。 


 企業は様々な取引をする中で、時々刻々と物やお金が動き、経済も変化しています。

それに対応するためには、会社の現状把握は3か月前の計算書を見ても何もなりません。 


 「うちは、業績がいいから、特別計算書見なくてもいいよ」と言われる経営者もいるかもしれませんが、 業績が良いから、何もかもが良いという訳ではないかもしれません。 


 放っておいて、業績が悪くなったと感じられたときには、状態がかなり悪いかもしれません。 


 いつも、遅れず見ていれば、その都度対処することも可能だと思います。 


 そうでなくとも、経理の人は決算時期になると「また忙しくなる」というのが毎年嫌になりませんか? 


 そんな状態を脱出したいと思いませんか? そのためには、ちょっと必死に頑張って追いつけるようにしたいものです。 


 前にも書かせて頂きましたが、遅くなる理由が何がしらあるはずです。 


 その原因追及も必要でしょう。 色々な書類作成が時間を費やしている場合もあり、その資料は特別必要なかったりします。 


 事務処理の一連の流れを再考する必要もあると思います。 


 理想は、朝出勤して昨日の伝票類を処理できるまでになれるとベストです。 


 そうすると、決算時期は余裕をもって日常業務も決算処理もできるのではないだろうか。 


 申告の為に計算書を作るのは辞めましょう。 


 税務署に税金を納めるために事業しているのではありません。  


先ずは、会社のために計算書を月々作成する。 


 そしてその計算書を元に現状を把握して、経営に生かしていく。 


 そして1年が経ち決算を迎え、決算書を作成して更なる発展のために経営に生かしていく。 


 そして、その決算書を使って申告をするというのが本来の姿でしょう。 



 本日は、これで失礼致します。 

 ご意見ご感想頂けると有り難いです。 ご質問もお受け致します。

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合同会社 宇部経営コンサルタント事務所

昭和54年創業 / 経営相談・経営改善・経営者研修・社員研修

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