幸せ導く『はた楽』経営コンサルタントで幸せ研究家の藤井孝幸です。

いつもブログを読んで頂き、ありがとうございます。

本日は『私の経営コンサル⑥小企業の非常勤役員意味ありますか?』と題して書かせて頂きます。

～名ばかりの役員、責任は?～

会社組織にされている小企業で、取締役に非常勤の方がいませんか?

会社法が平成18年に施行されるまでは、株式会社では取締役3名と監査役1名が必要でした。

なので、夫婦と父親が取締役で、母親が監査役になっていることがありました。

しかし、実際は父親も母親も常勤ではありません。

非常勤ならまだしも、全く勤務がないことが小企業の場合多いように思います。

結局、員数合わせで名ばかりの取締役と監査役なのです。

しかも、無勤務で名ばかりの役員に毎月給料を支給していることもあるようです。

これは、恐らく税務署が嫌うでしょう。(経費で認めなないのではないでしょうか?)

名ばかりの取締役・監査役と書きましたが、法務局に取締役・監査役の登記をしますが、役員に名をつらねたら「名ばかりの役員」という責任逃れは通用しません。

取締役・監査役に就任したら、それが常勤であろうが、非常勤であろうが、給料をもらおうがまらうまいが、「取締役としての責任」「監査役としての責任」は負わなければなりません。

自社が原因で、第三者に損害を負わせたことで、賠償請求をされることがあるかもしれません。

監査役は「業務監査」と「会計監査」というものがありますが、中小企業は「会計監査」に限定されることが一般的です。

実際、中小企業の監査役が会計監査をしていることは稀でしょう。殆どが監査役一名置かなければならないから置いているのです。

会計において不正はないか正しく処理されているかを監査する仕事です。

もし、監査をせずしたことにして、色々不正があり、後の税務調査で多額の追徴税額を納税した場合や、正しくない決算書が金融関係などに提出して良くない事態が発生した場合は、株主や債権者から監査役に賠償責任請求されることもありえるでしょう。

高齢の両親に「取締役・監査役になって」とお願いすると「わしら何も分からんよ」と言われると「いやいや、名前だけじゃけ」と言います。問題が起これば、名前だけでは済まされないですよと言いたいのです。

だから、何かあってからでは後の祭りで、責任逃れは出来ませんので、それなりの覚悟を持って欲しいのです。

当然主たる取締役は、責任があることは充分承知しておかなければなりません。

しかし、名ばかりの方には問題が起こると迷惑をかけることになります。

平成18年会社法施行後は、監査役を置かないことが出来る様になっています。

取締役も1人にすることも出来ます。名義借りの取締役・監査役を置かなくて済むので、取締役の人数を減らすなり、監査役を置かないように変更されることが望ましいのではないかと思います。

～両親を非常勤役員にしてお小遣いをあげる～

以上のことを知っていても、両親にお小遣いを上げたいから、役員にして毎月少額の役員報酬を支給していることもあると思います。

無勤務と言えば、恐らく税務署は経費と認めてくれないのではないでしょうか?(このあたりは税理士先生にご確認を)

多額でなければいいだろうと、「うちは月10万円両親に支給していますが、先日の税務調査では何も指摘はありませんでした。」と言われる方もあります。

それを聞いた方が「じゃぁ、うちもおばぁちゃんに10万円支給しよう。」とされた方があります。

その後、この会社に税務調査があり、おばぁちゃんの役員報酬が経費として認めませんと言われたそうです。

非常勤の役員の給料の額は同じでも、会社の業績や状況はそれぞれ違うでしょう。

非常勤の両親に月10万円支給しても指摘されなかった会社は、税務調査で他の件で追徴されている可能性はあります。

かたや指摘を受けた会社は、何も指摘事項がなかったので、おぱあちゃんの役員報酬を指摘したのではないだろうか?　あくまで推測ですが。

なので、基本的には働いていない人に給料は支給してはならない。

また、働き以上の給料を支給してはならないということです。

会社組織の方は、取締役・監査役の見直しも必要ではないでしょうか?

本日は、これで失礼致します。

ご意見ご感想頂けると有り難いです。

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