会計帳簿は何のために作成しますか?
本日も今まで得てきた学びを記事にして皆さんのお役に立てる様、分かち合いをさせて頂きます。
商売を始めると「確定申告」が必要になります。
これは、経営者なら誰しもが納得してされていることと思います。
確定申告をするためには、日々の商品やお金の動きを伝票や帳簿で集計をして行かなければなりません。
事業所にもよりますが、経理担当者が日々処理されたり、税理士事務所に月々の資料を渡して計算書類作成してもらう場合もあります。
しかし、日々の処理が遅れて月々の計算書(試算表)の完成も2か月~3か月遅れている事業所も結構あると認識しています。
個人企業に多くあることですが、一年間まとめて税理士事務所へ資料を持ち込み、申告依頼をされていることがあります。
これらは私がとやかく言うことではないのですが・・・・。
以上のような遅れがちな場合や一年まとめて申告依頼をされているのは、申告の為だけに会計帳簿・計算書類を作成しているのではないだろうか?
「それの何がいけないの?」と言われそうですが・・・。
本来、何のために会計帳簿や計算書類を作成しているのかということです。
私どもは「実践簿記教室」という検定合格を目指さない簿記講座を運営しています。
つまり実務に即した簿記講座ということです。
月々の計算書類(試算表)や帳簿は申告をする為ではなく、経営に役立てるために第一目標翌月10日までに作成するようにお伝えしています。
翌月10日までに出来るようになれば、もう少し頑張って頂いて翌月5日には作成できることを目指して頂きます。
その上で、計算書類(試算表)や帳簿から現状把握をしていきます。
2か月も3か月も遅れて作成していては、改善すべきことの着手が遅れて損失も多くなるでしょう。
経営者は、業績を上げたいと望むものだと思います。
日々のお金や商品の動きで儲かっているとか儲かっていないという感覚はつかめても数値的なものは感覚だけではわかりません。
やはり、計算書を遅れず毎月作成することで現状がつかめるので、業績が悪かったり数値に異変を感じれば即対処もできて、その後の損失もくい止められたり改善していけるのです。
経理を軽視していらっしゃる経営者が多いように感じます。
「税理士事務所に任せいてるから・・・大丈夫」と言われる経営者もあります。
私としては「何が大丈夫?なのかと」首を傾げてしまいます。
経営相談等で来られる社長に「税理士の先生に何をお願いしているのですか?」と尋ねると「帳簿やら申告よ」と言われます。
その中には「経営指導」も含んでいると思われている方が非常に多いと感じます。
大方の場合、記帳・申告業務のみを依頼させていると思われます。
中にはコンサル等の経営指導も含んで料金を支払われてる場合もあり、その場合は指導があると思われるので良いと思います。
記帳・申告業務だけをお願いされていて、計算書類を作成する過程で経営に何か問題があれば税理士先生から、なんらかのご指導があるだろうと思っている方が多いのではないだろうか?
余程数値的におかしなものがあれば指摘か報告があると思われますが、そうでなければ業務以外のことなので多分ご指導はないでしょう。
そんなことで、業績が悪くなって税理士事務所ともめたという話も聞いたことはあります。
何が言いたいかと申しますと、計算書類はとても大切な毎月の通信簿なのです。
それを見て現状を把握して、今後の経営戦略に役立てていくべきなのです。
「わしゃ、計算書見ても分からんよ」と言われる社長も沢山いらっしゃいます。
それは、見ようとしない分かろうとしないからです。
毎月分からないながらも見続けることです。
そうすると、目が慣れてきて「売上高」「売上総利益」「役員報酬」等々が目に入るようになるでしょう。
そうすると、数値に目がいき「今月これだれ売上があったか」と見るようになるのです。
続けていると、月の売上やそれぞれ経費の数値が頭に入ってきて、「ありゃ!いつもより数字が少ない」とか「多い」とか気付くようになるのです。
そうすると「なんで多いのか」「なんで少ないのか」と追跡するのです。
そうして原因が発覚すれば、それが良いものなら継続すればいいし、良くないものであれば即対処すれば改善して損失も増えることは無くなるのです。
小企業の多くは帳簿・計算書類作成は「確定申告」のためにやっているという認識なのだと思います。
本日の記事のタイトルの「会計帳簿は何のために作成しますか?」は、確定申告の為ではなく、先ずは企業のため成長のために作成すべきなのです。
そして、毎月計算書類を見て現状把握をして改善すべきことがあれば改善していき、その結果一年が経ち申告時期が来たので、その一年間の計算書類を利用して税務申告をするというのが本来の経営帳簿・計算書類の役割なのです。
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最後まで読んで頂き有難うございました。
本日の記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。
本日は、これで失礼致します。
ありがとうございました。
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