『はた楽』を念頭に中小企業の発展繁栄とその企業に関わる全ての方々を

また、個人の方を幸せに導くコンサルを目指す経営コンサルタントで

幸せ研究家の藤井孝幸です。

いつもブログを読んで頂き、ありがとうございます。

本日は『少数派が間違いの多数決の世の中でも、貫けば分かってもらえる』

と題して書かせて頂きます。

今日は「日本の古き良き心を目覚めさせる『心覚塾』」の第4期生の最後(第5回)の勉強会でした。

今日は最後なので、今までの全4回のまとめのお話をさせて頂きました。

本日塾でお話したことをひとつ書かせて頂きます。

一昨日にも書かせて頂いていますが、

「最近の世の中は、多数決の世の中」だと・・・。

正しいことをしている少数派が、変な目で見られるけれども、それはおかしなことだいうお話。

そのことを本日の塾でお話させて頂きました。

その話の中で、少数派で非難されながらも、自分を貫いた人のお話をご紹介致しました。

それをこちらでもご紹介致しましょう。　ご存じの方が在るかも知れませんが。

詩人の宮沢賢治氏の「雨にも負けず」という詩をご存じでしょうか?

この詩は、宮沢賢治氏が亡くなられた後に、手帳に書き残されていたもので、生前発表されたものではなかったそうです。

先ずは、詩を読んで下さい。

『雨にも負けず』　宮沢賢治作

雨にも負けず　風にも負けず　雪にも夏の暑さにも負けぬ　丈夫なからだをもち

欲はなく　決して怒らずいつも静かに笑っている　

一日の玄米四合と味噌汁と少しの野菜を食べ　

あらゆることを　自分を勘定に入れず　よく見聞きし分かり　そして忘れず

野原の松の林の陰の　小さい茅葺きの小屋にいて　

東に病気の子供あれば　行って看病してやり　

西に疲れた母あれば　行ってその稲の束を背負い　

南に死にそうな人あれば　行ってこわがらなくてもいいといい

北に喧嘩や訴訟があれば　つまらないからやめろといい

日照りの時は涙を流し　寒さの夏はおろおろ歩き　

みんなにでくのぼーと呼ばれ　褒められもせず　苦にもされず

そういうものに　わたしはなりたい

これは、研究者が色々調べた結果、宮沢賢治氏が生前接点があった方の中で、恐らくこの人のことを詩にしたものだろうと言われています。

その人の名は『斎藤宗次郎』という人物です。

この方は、禅寺の子供として生まれますが、聖書を読んで魅せられ洗礼を受けてクリスチャンになられたそうです。

職業は、小学校教師でした。　1900年当時はキリスト教徒は「国賊」と言われたようです。

そして、親からも勘当されと言います。そして、日露戦争の頃、戦争反対を訴え、教育会からはじき出され、教師をやめることになります。

子供は女の子がいて、学校でいじめにあい、腹を蹴られ腹膜炎で亡くなったそうです。

その後は、新聞配達で生計を立てていました。

彼は、新聞を配りながら、一軒一軒家の前に立ち止まり、その家の祝福を祈りました。

冬は雪が積もると、新聞配達の後、小学校への通学路の雪かきをして道をつけ、小さい子供を見ると滑ると危ないので、だっこして校門まで走って届けました。

また、新聞配達の帰りには、病人を見舞い、励まし、慰めました。

そんな生活をして２０年になる頃、東京へ引っ越すことになります。

出発の当日、駅へ行くと大勢の人だかりです。

町長さんをはじめ町の有力者たち、教師、神主、僧侶、一般の人たち、生徒たちも来て、駅が人でごった返していました。

何をしているのかというと、

斎藤宗次郎さんのお見送りに、町中の人々が集まっていたのでした。

キリスト教徒であることで、差別を受け、親にも勘当され、娘が暴力を受け亡くなり、戦争反対したことで教師の職も失ったけれども、人を悪く言うこともなく、自分の事より人のために一生懸命生き、自分を貫いた結果、２０年の間、町民はちゃんと見ていてくれたのです。これまでの斎藤宗次郎さんがやってきたことを、有難く思ったのでしょう。

斎藤宗次郎さんは、やっと報われたのだと思います。

しかし、これほどの人物なので、認めてもらいたいからやっていたのではなく、自分が人の幸せを本当に心から祈っていたのでしょう。

なかなかできることではありませんよね。感動してしまいます。

「最近の世の中は、多数決の世の中」ではありますが、

正しいことは、例え少数派しかいなくても正しいものは正しいと認める世の中であって欲しいと思います。

本日は、これで失礼致します。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。